OutDoor遊び日記


4月20日(金)
山里に残り僅かな桜を求めて!

もう自宅周辺の平地では花見と言う言葉は過ぎ去った季節の言葉のようになっている。でもまだ咲いているところには咲いているんだ。で、予てから考えていたポタ&撮影&お花見に三多気の桜を見に行くことにした。さすがに山の上の山桜でも今年はもう時期が遅いようで、ネットで開花状況を調べるともうかなり散っていて残っているのは遅咲きの桜が数本あるだけらしい。でもせっかく午後から仕事が空いたんだから今日行かねばもう行く機会がなくなってしまう。そう思って数人にいきなり誘いを掛けてみたが皆ダメだった。なので今日は一人で気楽に行く事にしたのでした。
午前中の仕事を終えて、いそいそと仕度を整えた。ここの所写真熱が再燃している僕。今回も漕ぐよりも撮る方を重視して準備を進めた。カメラはNikon New FM2がリバーサルフィルム用、フォクトレンダーベッサLはモノクロ用、そして記録用のデジカメPENTAX Optio W20の3台だ。Bikeは初めはFUJI号にしようと思っていたのだけど、今はブロックタイヤバージョンになっているのでアスファルトばかり走るのはもったいないし漕ぎが重たい。そうゆう事から漕ぎが軽いスペシャ号を持っていく事に決定。


車を興津駅にデポして三多気の桜を目指して
R368を登っていきます。さすが伊勢本街道
古い立派な家があちこちに有ります。
三多気の桜へと登っていく取り付け道路。
駅から延々と登りです(涙)。もうこの辺では
桜はまったくありません。
坂を登って行くと水車小屋が見えてきました。 おっきな水車!なかなか凝った造りです。
桜並木の桜はすでに散って葉桜に(涙)
まだ残っている花は有るんだろうかと心配
になってきた。
やっと駐車場のところまで登ってきました。
ここまで来るとやっと咲いている桜に出会い
ました。

自宅からおよそ1時間でJR名松線伊勢奥津駅に到着。駐車場に付くと、同じような事を考えたロードの人がもう走り終えてBikeを車に積み込んでいた。僕もさっさと準備を済ませて駐車場を後にした。R368を山の方へしばらく登っていくとあちこちで「桜の名所、三多気の桜」というような看板や登りが見えてきて、絶対に道を間違える事は無いだろう。この辺りの道は伊勢本街道と言って奈良や京都方面から伊勢参りをする人たちが使っていた当時の主要道路なので道沿いには立派な造りの家が所々に見かけられる。
程なく、桜の名所100選に選ばれた三多気の桜への登り口が右に見えて来る。駅を出てからここまでずっとダラダラと上り坂だったが、ここからさらに傾斜が急になってくる。なんとか駐車場のところまでは乗車で登れたが、そのさらに上はさらに傾斜もきつくなるし道幅も狭くなる、そして何より少ないとはいえ花見客がいるのでBikeから下りて押して行く事にした。

さらに上を目指して坂を登って行くと今が
満開の遅咲きの桜がありました。
(上)道のすぐ横には小さな山野草が綺麗
な花を咲かせていました。
(下)さらに登っていくと名物の茅葺の
家が見えてきました。

入口辺りではもうまったく桜には花が付いておらず葉桜。あ〜やっぱりもう遅いよな〜って思いながら登っていくと茅葺の家の付近ではまだまだ遅咲きの桜が満開になっていた。中にはもうほとんど木が朽ちていて花が付いているのが不思議なほどの物まであり木の生命力の強さに感心させられる。

三多気名物茅葺の家。 ほとんど朽ちている桜の木にも花は咲いてい
ます。

ひとまず一番頂上にある、真幅院へと向かった。入口には鳥居があってその昔の神仏混合の頃のものが今に伝わっている。この地方の古い土地にあるお寺?神社?は混合になっている所がいくつかある。入口には何やら謂れのある石碑が立っていて僕には読めない文字が書かれている。そういう石碑を見て僕は改めて思った、石に刻まれた文字や仏像は数千年単位で残る。僕もできる事なら墓石に名前が刻まれるだけじゃなくてその他の事で石に何か残したいと思った。

一番上にある真幅院に到着。 いくつもの石碑が

二本の檜の巨木が門のようになっている。

鳥居をくぐって石段を登っていくと、目の前に檜の大木が二本並んで山門か仁王様か狛犬のような雰囲気で立っている。いったいいつからここに立っているんだろうか?思わず木に触れてその大きな気を感じていた。ここにはこの木以外にも大きな欅(ケヤキ)や杉の大木などあちらこちらに立っている。
ひとまずお参りを済ませて、下りていくが桜の見頃を過ぎ平日の午後と言うこともあり花見客もチラホラで写真を撮りに来ている人も数人いるだけと、のんびりと散策するには絶好の日に来たようだ。

さらに階段を登っていく 境内にはあちこちに巨木がそびえて
います。

普段は静かな山里もこの時期は大賑わい。でも
今日はかなり人が少なくのんびりムード。

ひととおり撮影を終えてのんびりと下って行くと、途中のガレージでお店を開いていたおじさんが声を掛けてきた。「どこから来たんや〜?」「津ですわ〜」「津も広なったでな〜、ここも津やぞ〜(笑)」そうでした、合併してここも市内になってたんですね〜。テーブルの上にビニール袋に入れられて無造作においてある山ウドとこんにゃく芋。せっかくなので山ウドを買って帰ることにした。そのままでもかなりいい香りが袋のなかから漂ってきた。実際家に帰ってから晩御飯に出てきたがとっても香りが強くてこれぞウドといった感じだった。
その後、もう少し下ったところで今度はオバちゃんが店を開いていた。大した物は売っていないんだけど、竹の子ご飯がとっても美味しそうに見えて、オヤツ代わりにいただく事にした。色々とオバちゃんと話をしていると別の花見客が来て同じように竹の子ご飯や散し寿司を買っていた。同じテーブルでオバちゃんと話をしながら食べて、しばらく知らない物同士色々な話に花が咲いていたのでした。またその時に飲んだお茶が美味しかったこと。地元で自分達が飲む分だけ無農薬で作っているお茶らしいけど、とても香りが良く美味しかった。そのお茶も安く売っていたので一つ買って帰ったのでした。

桜吹雪があちこちでおこっている。
田んぼに張られた水には花びらがいっぱい。
茅葺の家は裏から見るのが一番いい
一通り撮影を終えて下ってくると、おばちゃん
のお店があった。
竹の子ご飯が美味しそうだったもんで、
オヤツ代わりに食べちゃいました(^^ゞ
少ない花見客同志おばちゃんの話で輪が
出来ていい雰囲気でした。
桜以外にも綺麗に花が咲いています。

さてさて、思っていたよりものんびりとしてしまい、次なる目的地に行くかどうしようか迷った。とりあえず一旦伊勢奥津駅の方に向かって走り出したのだけど、このまま終わってしまってはあまりにも距離が短すぎると思い頑張って北畠神社まで行く事にしたのでした。でも北畠神社に行くにはR368の飼坂峠を越えて行かねばならないのだ。距離的には大したことは無いので頑張って行く事に。でもこの飼坂峠への道はとにかくダラダラとうっとおしい登り。こんな時FUJI号ならもっと楽なんだろうけどな〜と思いつつ仕方が無いので頑張って漕いで峠のトンネルに到着。トンネルの手前からは旧道への案内板があってそのまま山道になっているんだけど、今回は時間も時間だしおまけにクマ出没注意の看板があちこちにあるのでビビって(笑)そのままトンネルに突入。トンネルを抜けるとあと少しは一気に下り。
下りきった所に昔の宿場があるのに気が付き、チョイと寄り道。まるで時代劇に出てきそうな旅籠だったであろう建物。その横には綺麗に保たれた倉や屋敷がいくつもある。

三多気の桜を後にして飼坂峠を頑張って
登って行きます。
トンネルの手前、旧道への案内板があった。
でも今回はパス、また今度行ってみよう。
峠を越えて初めの宿場。時代劇に出てきそう。 古い様式の家を綺麗に保っています。
旅籠だったと思われる建物の隅には
大八車の車輪が。
少し新し目の建物、でも古いですよね。

宿場を抜けて左に曲がり少し行くと目的の北畠神社だ。入口には紅い鳥居が立っている。ここから霧山城までの登山道があってちょっとしたハイキングを楽しめるのだけど、去年からクマ出没騒ぎが近辺であり、登山道入口には「クマ出没注意!!」の看板があった。この神社も大きな杉や檜が立っている。今でこそこの辺りは山奥のとんでもない田舎のようなイメージがあるが、その昔は伊勢参りに行く人々が通った伊勢本街道があり、かなり人の往来があったに違いない。

(上)北畠神社に到着
(下)ここの境内から霧山城跡へ登れる
のですが「クマ出没注意!!」の説得力
のある看板で登ろうとする人はしり込み
してしまいそう。
何故か片一方にだけ枝が伸びた杉。
歴史の古い土地ならではの巨木があちこちに
あり、木を見て触っているだけでも力をもらって
いるような気がします。

とりあえずお参りを済ませてから、日が傾いてきているので戻る事にした。元来た道を再び峠へと走っていく。少し登って峠のトンネルへ到着。しかしこの道は極端に車通りが少ない。トンネルへ入っていくが周りがやや薄暗くなってきているし車もほとんど通らない。ちょっと寂しい感じが漂っているトンネルをとっとと抜けて、その後は一気に興津まで下ったのでした。

興津に戻ってきました。 伊勢本街道興津宿、ここにも古いたたずまいの
屋敷があちらこちらに。この家からは薪でお風
呂を沸かしているようで、煙があたりに立ち込
めていました。

興津の宿に戻って来た。もうここまで来れば日没を気にせず安心して散策できる。日が傾きかけたかつての宿場の中をカメラをぶら下げて自転車でウロウロとする。この宿場の家々ではいまだに薪で風呂を沸かしている家が何軒かあるようだ。薪がいっぱい積んであるし、家の煙突からは白い煙がモクモクと出ていて辺りにその匂いが漂っている。僕が子供の頃、古い集落に住んでいた友達の家に遊びに行った時の夕方の風景を思い出す。その友人の家も薪で風呂を炊いていたっけ。

以前にも見て周ったのだけど、屋号の入った
のれんが各家に掛けてある。
小さな玄関の引き戸、上にはお飾りが。
なんとも味のある洋品店。 伊勢興津の駅には、端午の節句にちなんだ
お飾りが展示してありました。

かなり日が傾いてきたのでいい加減散策を終えて帰ることにした。駅の周辺にはまったく人の姿は無くとても寂しい。列車もあと1時間後でないと来ないし、特に駅の周りに店もないから人通りがなくて当然かも。そんなこんなで仕事の空き時間を利用した撮影ポタリングを終了して帰路についたのでした。今度はどこに行こうかな。



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