OutDoor遊び日記


11月23日(金)
伊勢でMTB山駆け!

朝9時伊勢市の陸上競技場の駐車場でカズさんと待ち合わせた。カズさんとはシーカヤックで何度か一緒に漕ぎに行ったんだけど、随分前にはまっていたMTBに最近再び熱を燃やし始めたとの事で今回は彼の地元の伊勢でどこか面白そうな山を調査しに行こうと言うことで話がまとまったんだ。
待ち合わせ場所の競技場や体育館の駐車場は色々なスポーツイベントが重なっているようで満杯。とりあえず待ち合わせだけなので合流した後に今日の出発点の登山口まで移動。さあここからは約6kmの登りだ。
さて何所に登ったかと言うと、昔から「お伊勢参らば朝熊駆けよ、朝熊駆けねば片参り」と言われ、信仰を集めてきた朝熊山だ。正確には朝熊ヶ岳と言うらしいけど、地元では朝熊山(あさまやま)と呼ばれ昔から親しまれている。
昔から幾つもの岳道があったそうだが、今は主なもので4つほどがある。その中でも一番メインが、朝熊岳道。そして昔バスが通っていた道を利用した物が宇治岳道だ。今回はMTBで登る事もあって比較的楽な宇治岳道を利用して頂上まで行った。

さあアタック開始だ! 昔登山バスが走っていた道なので、基本的
には道幅は広いんだけど、ガレガレの所も
多い。
宇治岳道名物、ボロトラック。昔ここを車
が走っていた証拠です。
神宮林の方を見ると、紅葉が少しづつ進んで
いるのがわかりました。
ちょっと一休み、まだ先は長いよね〜・・・・ 
Photo by カズさん

登山バスが走っていたといってもそれは昔の話、その道は現在だいぶ荒れていて当然車が通れるような状態ではなくなっている。それでも以前から比べると随分と整備されていて登りやすいという。数年前はとんでもなく荒れていて歩いて登るのも結構キツイ状態になっていたそうだ。
約6kmの登り、路面は小石がいっぱいでガレた所もあり急な登りもありでなかなかキツイ。でも体力とテクニックのあるクロカンライダーなら喜びそうな乗車率のかなり高いルートだ。当然僕らは何度も休憩をはさみながらハイカーの声援を背にエッチラオッチラと登って行くのがやっとなのでした。
途中、宇治岳道名物?のボロトラックを見たり茶屋の跡の石垣や一町石(一町=約109mごとに置かれている地蔵石)やケルンを見たり、木々の間から神宮林の紅葉を眺めたり、反対側の伊勢の海を見たりと見所は多くノンビリ派の僕らには丁度よかった。

木々のトンネルの中を登って行くカズさん。

途中、何度か海が見えます。 茶屋の跡、今は石垣のみが残っています。
今度は金属探知機持ってこようかな。
クロカン派のライダーなら、いい練習になる
と思いますよ。
ルートのあちこちにあるケルン
やっと伊勢志摩スカイラインとの交差地点
に到着。
湧き水があり飲めるようになっているんですが、
水が濁っていてとても飲む気になれなかった。
とうふ(東風)屋旅館跡地に立てられた
案内板。昔、山上にこんな立派な旅館が
あったんだそうです。
そしてこちらは、登山バスが走っていた頃
の写真を載せた案内板。

9:30に出発して約1時間半で山頂に到着、思っていたよりも速いペースだった。頂上近辺にもハイカーが何組かいて、僕らを見るたびに声を掛けてくれる。そして必ずちょっと驚いたような顔をして「何所から登って来たんや?」と聞かれる。僕らは「宇治からですわ」と答える。やはりこんな所で自転車を見るのは珍しいんだろう。とりあえず頂上にある八大竜王社にお参りしてから、一旦少し降りて今後の予定を話し合ったのだった。

やっと頂上へ到着! Photo by カズさん 頂上には八大竜王社があります。

眼下には伊勢の街並みや安土桃山城が(笑)みえます。

まだ昼ご飯にも早いし、とりあえず目の前にある磯部岳道を少し下ってから様子を見て、お昼にしようと言う事に決定。とにかく下り始めることにした。しかしこの岳道、かなりデンジャラス。二人供このルートに足を踏み入れるのはまったく初めて。事前に色々な方のHPを検索して情報収集をしていたんだけど、決して整備された歩きやすい道とは無かった事からある程度は覚悟していたのだが、これほど苦労するとは思わなかった。
ルートに入っていきなり目の前に大きな倒木、そして猪のほじくり返したフッカフカの路面、おまけに上り坂。なんともまあ先が思いやられる。

まだ昼の休憩には早いので、もう少し先に
進む事に。ここからは磯辺岳道を下ります。
ルートに入っていきなり大きな倒木。この後の
苦難の連続を物語っているようだ。

巨大な岩がいきなり道の脇に立っている。
登ればよかった。
(上下)山でこういうものを見るのはいや
だけど、ここまで古いジュースの缶が朽ち
ないで残っていると、それはそれで歴史
を感じてしまう。でもゴミはきちんと持ち帰り
ましょうね!

このルートは朝熊山から磯辺の五知まで、神宮林との境界を通る稜線を進むルートだ。途中何度か小さなピークを越えなければならないのだが、視界がまったく開けない雑木のトンネルの中を進む荒れたルートで、宇治からの登りでかなり体力を使ってしまった僕らにはやる気を削がれるルートだった。でも植林されていない雑木のトンネルの中をたまに乗車して進めるとそんな嫌気も少し和らぐのだった。
今回は岳道として昔から使われていた道を通るし、一町石もあることなので迷う事は無いだろうと思ってはいたが、かなりあいまいなルートもあり視界がほとんど開けないので、もしルートをロストした事を考えるとあまりいい気持ちはしない。なので、事前にGPSにルートをインプットしてロストしないように注意を払いながらの山行となったのでした。

特徴的な痩せ尾根を進む 磯辺に向かって進む途中何度も現われる
キツイ登り。
なんとか山伏峠に到着!でも案内板を見逃し
て絶景を拝むことは出来なかった。
峠で見つけた霊芝

何度かあったキツイ登りを越えてしばらく進むと、山伏峠の案内が。とりあえず案内にある三角点へと行ってみるがまったく視界の開けない単なる三角点があるのみで愕然として元に戻る。実はこの近くに海の見える絶景ポイントがあるらしく、その案内を見落として通り過ぎてしまっていたのだ。絶景を撮ろうと一眼レフを持って来たのだがまったく意味をなさなかった(涙)。
そしてさらにそこからしばらく登ってピークに達した時に、目の前を鹿が横切って行った。一旦立ち止まって僕の方を見ていたが、カズさんを呼んで「鹿鹿〜」と言っているうちに走り去ってしまった。
さてさて時間も丁度いいので、少し開けた木漏れ日のあるピークで昼休憩にすることにした。ちょうどその場所を通りかかったハイカーの方とお喋りをしながらしばし休憩。めったにこのルートで人と会うことはないとの事だが、たまたま会ったのが自転車とは向こうも驚いただろう。

町石のある小さなピークでお昼休憩。
この手前で鹿が道を横切って行きました。
普段めったに人と会うことの無いルートらしいが
、今日はたまたま遭遇。一緒にお昼を食べて、
ついでに写真も撮っていただきました。
休憩が終わって、少し下ると「バクチ岩」があり
ます。昔この岩の上で岳参りの人々を相手に
バクチを打っていたとのことです。
バクチ岩の木々の間からは菅島や神島が見え
ます。

休憩場所を過ぎてからはほぼ下りとなる。しかしいくら下りといっても甘くないのがこのルート。下り始めて喜んでいるといきなり倒木、そして急傾斜&段差に悩まされつつも先に進んでいくと段々と乗車率が高くなって来た。でも後半の急斜面はかなり強烈な掘れた急坂。どうにかこうにか岳道を脱出して広い里の道に出たのでした。

(上)神宮林との境界に立てられた看板。
動植物一切の採取を禁じるとあります。
(下)大きな段差は担いでクリアー
たまに気持ちよく走れる場所が少し続いたり
すると、気持ちいい〜!

強烈に掘れた道、おまけに苔で滑るし
悪戦苦闘。
短い足の僕でも壁に両足を掛けれます(笑)
Photo by カズさん
たまには気持ちのいい開けた場所もあるんです
Photo by カズさん
やっとの思いで里に下りてくる事が出来ました。
ハードだった〜。でも面白かった〜。

強烈だったけど楽しかった磯辺岳道、もう一度行く?と言われるとちょっと考えてしまうけど、山伏峠の絶景を見れなかった事が残念で仕方が無く、またいつかまた行って見たいとも思うのでした。

さて岳道を出てからは里に下りて近鉄の五知駅を目指す。途中円空物を拝見しに立ち寄ったりしながら田舎道を気持ちよく下る。そして見えて来たのが五知駅。こんな辺鄙な所にあるので、当然のように無人駅。駅のホームまでスロープがつながっているので、そのままホームへMTBを乗りつけた。人もいない事だし、そのままホームでBikeを輪行袋に収納する事にした。
以前から輪行袋を持ってはいたものの、練習以外に実際に使用するのは今回が初めてのカズさん。袋に入れるのに四苦八苦して何とか準備完了。駅のホームにある整理券発行BOXから乗車駅証明券を取り普通列車に乗った。

岳道からは集落の中を抜けて下って行きます。 途中、円空仏が祀られている所があったり
近鉄五知駅に到着。ホームにそのまま乗り入れ
られる構造になっていた。 Photo by カズさん
人もいない事だし、ホームで輪行袋に収納。
初めての輪行で袋と悪戦苦闘のカズさん。
近鉄五知駅から朝熊駅まで電車で移動。初めて近鉄のワンマンカーに乗った。
乗車駅で整理券を取って、電車から降りる時に車内の運賃箱にお金を入れて降りる
といったまるでバスのような運賃の支払い形態。 Photo by カズさん

五知駅から朝熊の駅まで約30分の短い電車の旅を終えてからは再びMTBを組んで、朝熊岳道の登り口を見に行く事にした。駅から少し山の方に走って行った所にある。ここからMTBで登るのはちょっと無理との事だ。大勢の小学生が山から下りてきたんだろう駅に向かって出発する準備をしていたので、子供達が出てくる前にその場を離れた。

朝熊駅で下車。もの凄い数の紅い実が付いてますね。

朝熊岳道の入口を調査しに行く事に 朝熊岳道の登り口。ここからはMTBで登る
のはちょっと無理らしい。
神宮田の横を通ってスタート地点を目指します。
神様のお米はここで作られるのですね〜。
途中欲を出して土手沿いを走って近道をしようと
したら、行き止まりでした(涙)。
連休ということもあってか、五十鈴川沿いの駐車場にはかなりの数の車が
止まっていました。きっとみんな赤福の前で写真撮ってるんだろうな。

五知駅まで戻り、そこからはカズさんに案内されて一般道を走り、神宮田の横を通ったり、欲を出して近道できるかもって入った道が行き止まりだったりしながらなんとかスタート地点に戻る事が出来たのでした。かなり冷たい風が吹く日だったけど新たな山を駆けた楽しい一日でした。まだまだ伊勢方面にはマイナーな山道がわんさとあるので、少しづつそんなルートを開拓していきたいと思った日でした。

本日のルート Bike約25km
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