OutDoor遊び日記

11月30日(日)
千歳山視察会!


先日市の広報にある募集記事が載っていた。「千歳山視察会参加者募集」。見てすぐは千歳山?どこだろ??ってまったく分からなかったんだけど、よくよく読んでみると、カモが毎年飛来するので有名な岩田池のすぐ奥の広大な森の事だということが分かった。
子供の頃はよくあの池は釣りに行ったし、大人になってからはバードウォッチングで年に一回はほぼ必ず行ってたし、カズミンの実家のすぐそばで僕には比較的縁のある場所だ。そのすぐ横にある高級料亭「はま作」の奥に広がる森。何度か自転車で横を通ったことはあっても、柵がしてあるし立派な門もあって、個人の土地だし入れなかった。
元々は津の誇る文化人で元百五銀行頭取の「川喜田 半泥子」の持っていた土地であった、それがこのたびその広大な土地を津市に譲渡されたのだ。そしてこの土地一帯にある、自然と文化財を残しながら利用する方法が無いかと言うことで、大学の教授や市の文化史に詳しい方々を含めた委員会を発足した。そして一般市民の側からも意見をもらおうと言う事で今回の視察会となったのでした。

午後一時市役所に集合しマイクロバスやその他の市の車に分乗して現地に向かう。今回の参加者は約40名。実は広報に載ってから問い合わせや申し込みが多数あり、当初30名程度で行われるはずだった視察会が申し込みすう約70名で急遽午前午後の二部構成になったとの事でした。
岩田池の堤の横を通る細い道を山のほうへと入って行く。その昔、身長2mものインド人が門番をしていた木造の立派な正門の前を通り過ぎ、市役所を出てわずかな時間で現地に到着。
本日の全参加者約70名、午前午後と二班に分かれて視察会が行われました。  石積みのアーチ橋など、あちこちに文化財級のものがあり、思わずキョロキョロしてしまいます。
千歳文庫 昭和5年築 国指定登録有形文化財 (上)市の政策課の方の案内で進んでいきました。(下)あちこちで紅葉落葉が盛りで山全体が秋を表現していました。

車を降りると、まずスタートポイントの千歳文庫(昭和5年築 国指定登録有形文化財)へ向かった。何かの本では見たことがあったけど独特な形の円柱形。鉄筋コンクリートの4階建てで中にはエレベーターがあり出来た当時は三重県内に三重県庁とここしかエレベーターは無かったそうです。現在でも石水会館の収蔵庫として使われており、しっかりとセキュリティーが働いているそうで、「敷地の中に入らないで下さいね〜、セキュリティーが反応しちゃいますから」とのこと。今回の譲渡ではこの千歳文庫は含まれておらず外から建物を眺めるだけでした。
謎のトンネル発見! 中に入って行くと・・・出口の先はすぐ先にJRが走っていました。
(上)半泥子が晩年を過ごしたアトリエ。(下)黄色いじゅうたんに木漏れ日が差し込む。 巨大に成長したカエデがあちこちに
時代を感じさせるレンガの壁 参加者の中には小さな男の子も。でもほとんどが僕より先輩の方々ばかりでした。この子を除くと僕が最年少(笑)

その後も案内人の説明を聞きつつ山の中を通る道を歩く。ありとあらゆる広葉樹があり今紅葉真っ盛りというか落葉真っ盛りといった具合で落ち葉のじゅうたんやモミジの吹雪といった具合だった。
半泥子が晩年を過ごしたアトリエや旧宅の横を通ったり、テニスコートやゴルフコース(1ホールのみ)のあった場所、などなどこれが本当に個人の持ち物だったのか、と関心しきりだった。
半泥子と言う人物の人間の大きさを感じる庭?だった。あのすばらしい山を毎日自由に歩いて、自然の声を聞きながら創作活動にいそしんでいたのだろう。
(上)庭には日時計があったり(下)傘状の屋根がある東屋があったりと、被写体には困りません。  元はもっと高い塀だったんだろうか?ほとんど上まで埋まっている瓦の付いた塀。
それなりに、アップダウンもあるものの平坦で開けた場所も多く散策には飽きない場所です。  (上)正門の裏側から。戦後GHQが占領していた当時進駐軍のジープがこすった跡が残っていました。(下)写真右の窓から身長2mの門番のインド人が顔を覗かせて応対していたらしいです。
(上)先ほどの傘屋根の付いた東屋と塀を別の角度から撮りました。(下)ポンプ小屋に掲げられている漢詩の一説。山は静にして 太古に似たり  かなり年代物のポンプ。 ちょっとモノトーンにしてみました。
今回市に譲渡されたのが地図の緑色の土地全て。案内していただいたのが赤の点線部。

今現在は石水博物館の新たな建設予定があるのみで、それ以外は全て白紙とのこと。できるだけ今の自然な状態を崩さずに鳥や植物がいっぱいの山を維持して欲しいもんだ。
視察会を終えて、市役所に戻り一時間ほど意見交換会が行われたが皆さんとても積極的に意見を出し、中には半泥子に関して研究を行っている方の詳しいお話があったりと一時間があっという間に過ぎてしまったといった感じだった。
公園として一般公開がされるのは早くて4年後。まだ随分先になるんだけど、整備が整ったら是非また行きたいと思う。というか、あの山で一日過ごしてしまいそうな感じだ。


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