小笠原旅行記

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東京見物 乗船当日 父島上陸 シーカヤック三昧 結婚式当日 小笠原との別れ
              

3日目 父島上陸

 一夜明けて次の日。目を覚ますと太陽が水平線から少し上がったところにあった。初めて見る太平洋のど真ん中の朝日だ。でも時計を見るとまだ4:30、朝日を船室の窓からしばらく覗いてからすぐに二度寝した。kazuminはまだ布団の中でぐっすり眠っていたので、無理やり起こすのは止めてほうっておいたのだが、後で「なんで起こしてくれなかったのよ〜」って怒られてしまった。
 二度寝から目を覚ますと、久々に陸地が見えていた。ケータ列島だ!無人島なのだが、変わった形の島々が見える。水の色がまったく違っている、もうすぐ父島だ。

 うねりがややあったせいもあり、父島着は予定より10分遅れの11:40でした。宿の人等が桟橋に出迎えに来てくれていた。スチールドラムの演奏もあって一気に南国ムード!
 タラップを降りてから預けてあった大きな荷物を受け取りに行き、その後にのぼりを持って待ってくれていた今回の宿「境浦ファミリー」のご主人の所へ。簡単な挨拶の後、大きな荷物を運んでもらって、僕らは予約していたレンタカーを借りに行ったのだった。

久々の陸地が見えました!ケータ列島です。 港の入り口まで出迎えに来てくれた、父島
タクシーのクルーザー!
宿の人や、ツアーの人がお出迎えに来て
くれてました。
スチルドラムで歓迎演奏してくれてました。
う〜ん、この響き南国〜!


 レンタカー屋に手続きをしようと入ったが、これがまたレンタカー屋の親父がよくしゃべる親父で初めから終わりまでずっとしゃべっていた。でも手続きを済ませて、車へ案内してくれる時に「はからめ」と言う植物の葉っぱを記念にくれた。この、「はからめ」単なる木の葉っぱかと思いきや、壁などに画鋲で留めてほったらかしておくと、葉っぱから新しい芽が出てきて、その芽を鉢に植え替えて育てると、れっきとした植物に育つと言うものなのだ。
みやげ物やで三枚200円ぐらいで売っていた。内地に行くと600円ぐらいで売っているらしい。でもその辺に生えてる雑草らしいけど(笑)

 レンタカー屋のある港から10分ほど走った所に、今回の宿「境浦ファミリー」はあるのだけれど、車を走らせてすぐに絶景ポイントがあり、いきなり車を停めて写真撮影を始めてしまった。青い海、白い雲、海に沈む沈没船・・・・・今までの生活では考えられないような景色が目の前に広がっていたのでした。
 ほどほどに写真を撮ってから、いよいよ宿に到着。ご主人と奥さんに挨拶をして、お土産の赤福(なぜか関東地区の人はことのほか赤福を喜ぶ)を渡した。やはり予想どうりの反応、喜んでくれたようだった。でも実際に伊勢に行ったことがあるらしく、本店の赤福も食べてきたそうだ。

宿からは境浦が見えます。沈没船も目の前! 部屋に入ると、ヤモリ君
が出迎えてくれました!


 荷物を部屋に運んで行くと、初めに聞いていたのと部屋が違うなと思って、ご主人に「ここでいいんですか?」と尋ねると、「新婚さんだから特別にこの部屋使って」と言われた。なんと嬉しい事だ。
他の部屋よりワンランク上にしてくれたのでした。そして部屋に入るといきなりヤモリ君のお出迎え!なんともかわいいヤモリだ。kazuminもかわいいかわいいといいながら写真を撮っていた。このヤモリ君結局僕らが帰るまで家の中に居つづけた。
 

 荷物を置いて一休みしたらお腹が減ってきたので、レンタカー屋のおっちゃんが言ってた、弁当のうまい店、「みつ」で島寿司と豪華しゃけ弁を買って、小笠原ビジターセンターの前の大村海岸で海を見ながら食べたのでした。
 のんびりと食べていると突然、爆音と共に海上自衛隊の飛行艇が飛んでいった。飛行艇が出るときは急病人が出た時ぐらいだと思っていた僕は、誰か病人が出たのかな〜って思っていたのだけど、その日の夜のニュースを見てみて訳が分かった。石原都知事が南鳥島の視察をするために、父島まで飛行艇でやってきたのでした。どうりで小笠原丸にNHKをはじめ、ありとあらゆるメディアの関係の人たちが乗っていたわけだ。

サンゴが山盛りの大村海岸!

 昼ご飯を食べた後は、今回結婚式を
挙げていただく父島唯一の教会「聖ジョ
ージ教会」に挨拶に向かう。とても優しそ
うな牧師さんが僕らを迎えてくれた。そし
て、結婚についてのお話や土曜日のリハ
ーサルなどをしてから、式当日の天気が
良い事を祈りつつ教会を後にしたのでし
た。


 教会を後にした僕らは、とりあえず先にお土産を物色することにして、大村のメインストリート沿いにある土産物屋を物色。やはりこちらのメインは「塩」島塩と言ってミネラル分をとても多く含む塩なのです。それからパッションフルーツ関係の商品など大量に注文したのでした。
 kazuminがまだ買い物をすると言って、お土産屋の中で物色していたので僕は「外にいるよ」と言って店を出た。その辺をブラブラしていたら、すぐに出てくるだろうと思っていたのだが、なかなか出てくる気配が無い。暇をもてあましているとなんとこんな所にも白バイがいるではないか。珍しいので退屈しのぎに話しかけてみる。「すいませーん、ちょっとお聞きしてもいいですか?」「はい、何でしょう(多分道を聞きに来たのだと思ったに違いない)」「この島に、白バイって何台あるんですか?」ちょっと面食らったように答えてくれた。「ははは、これ一台なんですよ〜」「一応、警視庁の管轄なんですよ」って感じで、気軽に話してくれたんでついつい話し込んでしまい、kazuminが店から出てきて、僕が何かやったんじゃないかと思ったらしい。

いかにも南国チックなガジュマルの木! 一周30〜40分で周ってしまう島内をパトロール
する白バイ!気のいいおにーさんでした。


 その後は、明日予定しているホエールウォッチングの情報集め。メインストリート沿いのホエール関係の店に寄って話を聞くが、今の時期ザトウクジラはほとんど見れなくなってしまっていて、マッコウクジラもまだ本格シーズンに入っていない丁度中休み的な状態らしく、メインはドルフィンスイム(野生のイルカと一緒に泳ぐ)との事なのだ。色々と話を聞いたりしながら、考えた結果明日は一日中シーカヤックをすることに決定!しかも前もって決めていたサンセットカヤックも続けてやるのでまさに朝から日没まで丸一日カヤック三昧になりそう。後は天気がいい事を祈るだけ。

 日が沈んで、しばらくしてからは僕らの「勝手にナイトツアー」の始まり始まり〜!まずは、宿から程近いとある場所に、小笠原大コウモリが夜になると集まっていると言う場所に行ってみる。すでに1組のナイトツアーが来ていてコウモリを見ていた。光が苦手なので、ライトを直接長い時間当てないようにしながら10分ほどコウモリを観察。産まれて初めて見る大コウモリに感動!小笠原大コウモリは小笠原の固有種で現在、推測で100頭ぐらいいるだろうとのこと。大きさは大きいものになると翼長(翼を広げた長さ)が1.5m〜2mになるんだそうです。

身動き一つしないかえるちゃん! 大きいと拳ぐらいの大きさのあるオカヤドカリ。
海岸や林の中にゴロゴロいました。
小笠原で唯一の固有の哺乳類、オガサワラオオコウモリ!大きいです。

 コウモリを見た後、今度はこれまた宿のすぐ下の境浦海岸にウミガメが産卵に今日当たり来そうだとの情報を得て、ロープで降りていく沢沿いの激坂を下って海岸まで行ったのでした。真っ暗な林の中を懐中電灯の光とロープが頼りで、何度も足を滑らせながらなんとかビーチまで降りたのでした。
 しばらく月明かりの中、亀を探したのだけど見つからず、いるのは置物のようにまったく動かないカエルと、そこらじゅうでうごめいているオカヤドカリ。でもこのヤドカリ大きい。大きいのになると拳ぐらいの大きさがある。でもとっても小心物で人が近付くとすぐに引っ込んでしまう。

 結局亀の産卵は見れなかった、ガイドに頼らない僕らの勝手にナイトツアーは半分成功半分失敗に終わったのでした。





4日目 シーカヤック三昧

 さー!今日は待ちに待ったシーカヤック!本当はホエールウォッチング&南島の予定だったのだけど、クジラの出没状況などからシーカヤック一日ツアーに変更になったのです。でも本当は僕はこっちの方が良かったんですけどね。
 朝、ブルースカイビッグホースの前にレンタカーで到着。しばらくするとジローさんも他のお客さんを乗せて到着。受付や今日の行動予定などを聞いて、いざコペペ海岸に!
 海岸についてから、簡単なレクチャーと今日の参加者同士の自己紹介。今日は僕とkazumin、僕らより少し年上の男女2人組み、そして定年を迎えた夫婦とその娘さんの7人、それにツアーガイドをしてくれるジローさんの総勢8人でシットオントップのカヤック4艇に分乗し、コペペ海岸をスタート。

いい天気〜!思いっきり焼けそうなので
日焼け対策は完璧に!
今回使ったマリブUです。かなり安定感が
あって絶対に沈しそうに無い。


 今日の目的地は、ジニービーチ。歩いていくと小港から徒歩2時間でジョンビーチ、更に山を一つ越えて30分ほどでやっと着くというかなり限られた人たちしかいけないビーチなのです。
 途中で何度か休憩をはさみなっがら、ジローさんの島のことや自然に関する説明に「ホーホー」と関心するばかり。その後ものんびりとウミガメを探しながら漕いだのでした。今まで漕いだことの無いような絶景の中を漕いでいける。地元の近くでもスケールの大きな景色はカヤックから見れるのだが、こちらはまったく人工物の見えない、本当の絶景を味わえる。

さー、頑張ってジニービーチを目指すぞ! 人工物がまったく目に入らない、岩と海の
中を漕ぎ進む!
多少流れもある中、頑張ってトンネルくぐり! おお!南島が見えてきた〜


 しばらく漕いで行くと、目の前に大きな島が見えてきた!ソレは南島だった。条件が良ければ、南島まで漕いで行けるのだけど、このあたりは潮の流れがきつくて行きは南島までいけても帰りがかなり厳しくなるとのことだ。実際、小さな島の間などでは流れが目に見えるほどで流れに向かって漕いで行く時なんかは2人で必死に漕がないと進まないほどだった。
 途中で海食洞窟の中をくぐったり、もの凄い勢いで潮を噴出す、潮吹き岩の前で水をかぶったりして遊んでいるうちにジニービーチが近付いてきました。そこはこの世のものとは思えないすばらしい景色。ビーチに上陸してからしばらくは、写真を撮るのにあっちに行ったりこっちに来たりと、ウロウロしていました。

真っ白な砂と、ゴツゴツの岩が特徴的なジニービーチ!

海の中はお魚さんいっぱい! テーブル状サンゴもあちこちに!
カメラをジロウさんに任せて、潜る僕! やっぱりここでもやっちゃいました(^^ゞ

はいチーズ!ザブ〜ン、うわ〜(爆笑)


 しばらく休憩してから、シュノーケリングに変更。kazuminは明日の結婚式のために、焼かないようにしているから今日はシュノーケリングは出来ません。残念〜!代わりに僕が潜って魚やサンゴの写真を撮ってきたのでした。その後もビーチの隅にある洞窟の中に入って皆で写真を撮ったり、トビハゼの写真を撮ったりとしたのです。
 しばらくシュノーケリングを楽しんだ後は、ビーチのすぐ後ろにそびえ立つ崖に登ることになった。エッチラオッチラと急勾配の崖を登っていくと前から女の人が降りてきた。聞くと一人で歩いてきたとのことでみんなビックリ。
 何とか頂上まで登りきって見るとそこからの景色も最高!野生のヤギも見れて感激!そしてヒロベソカタマイマイの化石も頂上付近にゴロゴロ落ちてるし何だか違う世界に来たみたいだ。

トビハゼ君、水に落とすとピョンピョン水面を
飛び跳ねてどっか行っちゃいます。
急斜面の崖を登って行くと絶景が!
ここが一番テッペン!はるか下のビーチにカヤックがあるの見えますか?
行きはよいよい・・・・おっかねー落ちたら確実に
死ねるね〜!
頑張ってこの崖を行きました。

 ひとしきり遊んだ後は、次なる目的地のジョンビーチへとカヌーを進める。ジョンビーチはさっきまでのジニービーチとは雰囲気ががらっと違う。砂浜に何本もの亀が上陸した跡が残っていたり、メノウがそこらじゅうに落ちていたりと、なかなか楽しめたのでした。

ジニービーチとはまた違った風景のジョン
ビーチ!あちこちにメノウが転がってました。
スパイダーマン!
いえ〜い


 スタート地点のコペペ海岸に向けて出発。帰りは何とかしてウミガメを見つけようと目を皿のようにして海を見つめながら漕いだのだった。そんな甲斐あって、ウミガメ発見!
 水面に呼吸の為にピョコンと顔を出してきた。まるで小さな海坊主のようなやつ。だんだんとカヌーの近くまで来たと思ったら、次に顔を出したのは随分離れた所だった。でもこれで今回の目的の一つウミガメを見る事が出来て満足満足!

 コペペ海岸まで戻って、一日カヤックツアーの最終にジローさんが作った砂絵のプレゼント!人数分きちんとあるのだけど、デザインが一つ一つ違うのでジャンケンで勝ったもんから順番に好きな柄を選べるのだ。楽しい思いでも出来て、お土産ももらえて最高の一日を終えて皆は帰っていったのでした。僕らはまだこの後サンセットカヤックがあるのでそのままビーチに残り、時間つぶしに「勝手に戦跡&バードウォッチングジャングルツアー」に出かけることにした。
 コペペ海岸の駐車場から歩いて少し戻った所に、シングルトラックが山の方へと続いている。山の中に入るのは慣れている僕なのだけど、全然生えている木が違ってジャングルそのものなのでいつもとはチョイト勝手が違う。あちこちでガサガサ〜って音がしたりするしチョッと緊張しながら10分ほど山の中へ入っていくと、岩壁に大きな穴がいくつか開いていた。その中の一番奥にある穴に入ってみると、中には旧日本軍が使用していた大砲の砲身が残されていた。この戦跡は「トーチカ」と言って父島では入り江の入り口付近にいくつも掘られており、見張り台と砲台の役目を果たしていたらしい。

道路から少し入るとそこはジャングル! コンクリートで固められた、トンネルの中に
入っていくと。
大砲の砲身が転がっていました。ここからも夕日が見れます。


 トーチカからジャングルを歩いて戻ってくる途中、
いっぱい鳥が鳴いていた。この父島で一番目にす
る鳥はなんと言ってもメジロ。内地で言うスズメの
ような存在で、どこにでもいる。その次はヒヨドリ、
でもこれも小笠原の亜種らしい。その次はイソヒヨ
ドリぐらいかな。少し林の中を歩くだけで色んな鳥
の鳴き声を耳にすることが出来るのがこの島のい
い所です。あと気が付いたのがウグイスの鳴き声
、内地では「ホ〜ホケキョ」が一般的なのだが、小
笠原のウグイスは少し省略して鳴いてる
「ホ〜ホケ」とか「ホ〜ケキョ」ってな感じだ。このウ
グイスも小笠原の亜種で、正確にはハシナガウグ
イスと言うらしい。そういえばメジロも内地よりもよく
さえずっていたように思う。こちらの鳥はおおらかな
のだろうか?
イソヒヨドリのオスです。野鳥があちらこちら
で観察できますよ。


 そんなこんなで、時間をつぶしているとジローさんが戻ってきてくれた。さーここからはサンセットカヤックの始まり始まり〜!今度はあまり遠くに漕ぎ出さないでコペペ海岸から小港海岸まで漕いで、サンセットまでの時間をつぶしていると、切り立った崖の上のほうでヤギがいた。ガイド本には最近はあまり見かけなくなった野ヤギと書いてあったので、ヤギを見るたびに感激していたのだが、今回の旅行中何度も幹線道路のすぐ横でヤギを見かけたし、ひどいものになると街路樹を丸裸にするぐらい、群れで食べていたのを見た。野ヤギと言うよりは野良ヤギといった表現の方が正しいぐらいだ。

さっき入った、トーチカを今度は下から覗く。
崖の真ん中に横長の穴がトーチカです。
野良ヤギ発見!


 二つの海岸の中間地点にある海食洞窟の中から日の沈むのをゆっくりと楽しんだのでした。カヌーの上から海に沈む、しかも太平洋に沈む夕日が見れたのはホントに感動的でした。
本当に丸一日付き合ってくれたジローさん、まさかこの後また会うとは(笑)

太陽に向かって進め〜! 左側の洞窟に入るぞ〜!
洞窟の中からのサンセット!最高の瞬間でした。


 サンセットカヤックから宿に帰ってきて夕飯を食べてから、また今日も大コウモリを見に行こうと言うことになって、メジャーポイントへ行ってみると。そこにはジローさんのナイトツアーの一行がいたのでした。「今日はよく会うね〜」って笑いながら挨拶、またしばらく大コウモリを観察してから宿へ帰ったのでした。


5日目につづく

今回遊んだ場所です!
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