小笠原旅行記

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東京見物 乗船当日 父島上陸 シーカヤック三昧 結婚式当日 小笠原との別れ


5日目 結婚式当日


 今朝目が覚めて窓の外を見てみると、どんよりと厚い雲が覆っていた。昨夜の天気予報で、明日は前線の通過に伴って天気は下り坂と言っていたが、よりによってこんな日にきちんと天気予報が当たるなんて・・・。

教会に向かう時、宿から出ると草むらでアノールトカゲくん
が見送ってくれました。

 今日は結婚式、朝食を済ませてすこしゆっくりしてから着替えて教会へ。結婚式といっても近くに貸衣装屋があるわけでもない、ウエディングドレスにタキシードといったようなきちんとした格好も出来ないので、kazuminは白いレースのワンピース、僕はスーツという具合のいたってシンプルな服装。
 ファミリーのご主人に送迎してもらって教会に着くとすでに準備は万端、牧師さんをはじめボランティアの方々が集まっていた。
 今回式を挙げていただいた教会は聖ジョージ教会と言って、かの北原白秋もこの島に滞在した時に世話になっていたことのある小笠原で唯一のプロテスタント系の教会です。外見もとても南国チックで質素な造り、中も木の長椅子があるだけの本当にシンプルな建物。でもまたそれがいい。
 皆さんに挨拶を済ませてから、すぐに式の始まり始まり〜!

少し緊張気味の僕(^^ゞ kazuminが入場してきました。
誓いの言葉を言ってます。 ファミリーのご主人や同じ宿の泊り客の方、
ボランティアの方々、ここに写ってませんが
他にも来ていただきました。


 やや緊張しながら、牧師さんのお話を聞いて、賛美歌を歌って、誓いの言葉を言って、指輪の交換をしてと順調に式は進んで行きました。ただ気になったのは、聖書を読んでいる時の牧師様の手が異常に震えていたこと。緊張してのことなのか?でも今までに何十回と式を挙げている方なのでそんなことは無いと思うのだが・・・・?そのことは他の参列者の方も思っていたようで、式の後でこそこそっとみんなで喋ってました。
 式が終わって教会のドアを出ると、それまで降っていた雨が止み、雲が開けて明るくなってきたのでした。このようなシチュエーションで言われる言葉は当然のように「雨降って地固まる」。皆さん口をそろえて言ってました。


式が終わってさー
お出かけ。
またしても野良ヤギ発見!


 そんなこんなで何とか無事に式も終わり、一旦ファミリーに戻って昼からの行動計画を練る。幸い雨も止んできたことだし、まだ島の東側に行ってなかったので写真を撮りに出かけることにしたのでした。通称、夜明け道路と呼ばれている島の東側の山の中を抜けていく道路を目指して走っていったのだが、途中で曲がらなければいけない道を直進してしまい、方向違いの小港海岸の手前に着いてしまう。仕方ないので折り返して正しい道を探した。道路も何本も通ってないのですぐに正しい道は見つかった。だんだんと標高が上がって行くにしたがって、もの凄いガスってきてしまい景色を見るどころではない状態になってきた。
 しばらく走って行くと首なし尊徳や中央山、夜明山の展望台があるのだけどガスっていて展望が良くないことから 一旦メイン道路に出て三日月山の方に行ってみた。

人間が手をつけていない自然があちらこちら
にある島なんです。
ガスって真っ白け〜!
これじゃ景色見えないよ。
チョット変わった道路標識!
ヤギです(笑)
こっちはヤドカリです!
首なし尊徳像です。
その昔、父島が日本に返還されるときにアメリカ
人が頭だけ持っていってしまったらしい。
本来ならここは絶景ポイント!
でも今日はまったくみえませ〜ん(涙)


 この三日月山展望台からは、海が一望できてホエールウォッチング等のクジラ探しの基地にもなっている。展望台に着くと、さっきまでガスっていたのが晴れてきて海が見えてきた。しばらく双眼鏡で海を眺めたり撮影したりした後、みやげ物を買いに大村に戻ろうとすると、空からグオーンという飛行艇の音が聞こえてきた。今日は沖ノ鳥島に行っていた連中(石原都知事含む、メディア関係者)が帰ってくる日だった。石原都知事だけは、父島からは飛行艇で東京まで帰ってしまうのだ。
 飛行艇が珍しい僕は、kazuminをせかして大村の海岸に早く行くことにした。でも残念ながら飛行艇の着水のシーンは見ることが出来なかった。 その後みやげ物を物色しにみやげ物街を歩いていると石原都知事を乗せたハイヤーが島のメインストリートをパトカーに先導されて走っていった。
 kazuminはまだお土産の買い物中で時間がかかりそうなので僕だけ、海岸に行って飛行艇が飛び立つのを見に行ったのでした。

一山越えて三日月山からは展望が開けて、
下には通称ウェルカムロックが見えてます!
おどろおどろしい、ガジュマルの木!
山の上にもヤドカリさんはいました。 海岸にある、クジラのモニュメント!


 石原都知事が乗り込んだ後、飛行艇は海へのスロープをゆっくりと下りていった。プカプカと飛行機が海に浮いているのはとても不思議な光景だ。エンジン音が一段と大きくなって艇のスピードが上がる、もの凄い水煙を上げながら加速していく。「すげ〜、紅のブタの飛行艇の離水シーンみたい」なんて思いながら見ていると、あっという間に飛び上がってしまった。

この飛行艇に石原都知事が乗ってます! 亀の背中でサーフィン〜!
竜宮城に連れてって〜


 買い物のすんだkazuminと、今度はカヤックツアーでお世話になったブルースカイビックホースのジローさんの所に遊びに行ったのでした。ちょうど、ジローさんと奥さんのみどりさん、そしてあさちゃんもいました。結婚式が無事に終わったことの報告とお土産を買いにと思って寄ったのですが、綺麗な砂絵のプレゼントをもらってしまいました。とっても嬉しかったです。

 宿へ帰って夕食をいただきに食堂に行くと、宿の泊り客の方々から「おめでと〜」と声がかかりそして「お先にご相伴にあやかってます」と。なんだろう?と思って皆さんの食べている食卓を見ると、そこにはおかしら付きの豪華なお食事が!ご主人奮発したんだね〜。ありがとうございました、とってもおいしかったです。





6日目 小笠原との別れ



 小笠原も今日で最後だ。船が出るのが14:00なのでそれまで、もう一度島を一周しながら写真を撮ろうということになった。昨日ガスの中ほとんどまともな写真がとれなかったのもあるし、何とかリベンジしたかったのだ。それと、小笠原の固有種アカガシラカラスバトのサンクチュアリにも行きたかったので、車を夜明け道路へと走らせた。しかしガイドに書いてあった、アカガシラカラスバトのサンクチュアリへの入り口が全然見つからない。夜明け道路は一本道なので、途中に入り口があればすぐに気が付くはずなのだが・・・・? 
 何度も同じところをウロウロとして、「ひょっとしてこのジャングルみたいな道の奥にあるんじゃないかな」ってことで行って見ると、ありましたありました。これじゃ普通の人は分からないな。

ヤモリ君とももうお別れ! アノール君元気でな!

探し回ってやっと見つけたサンクチュアリー
の入り口。
でもアカガシラカラスバトは見つけられません
でした(T_T)
これはマルハチの木
ん?何かいる タコノキです、葉っぱは民芸品に使われます。


 ジャングルの中に木道があって、人が必要以上に生態系を荒らしてしまわないようになっている。よく見る観葉植物もあるのだが、とにかくサイズがでかい。マムシの心配をしないで済むので気分的には楽なのだが、突然何かか飛び出てきてもおかしくない雰囲気なので普段の山歩きとは勝手がちがう。遊歩道をグルグルと周りながら、変わった植物やアノールトカゲ、オカヤドカリなんかを撮影しながら歩いた。一通り歩いて戻ろうかと思っていた時に、小雨が降ってきたので慌てて車に戻った。
 サンクチュアリを出て日の出道路を大村の方に戻る途中に大きなパラボラアンテナがあったので、そちらに行ってみた。それは国立天文台の20m電波望遠鏡だった。国内にこの小笠原を含めて4基ありその全てを使って、直径2300kmの電波望遠鏡として機能するらしい。ちなみに月面上の一円玉を判別できる測定精度とのこと。

電波望遠鏡!でかすぎて写真に入り
きらなかった。
当然記念写真もアンテナは下だけ。


 大村に戻る途中、道路沿いでまたもや野良ヤギに遭遇!もうヤギを見てもなんとも思わなくなってきている。堂々と道をヤギの群れが横切ることもあって、当たり前の景色になってきた。

 そろそろ乗船時間が近付いてきたので、荷物をファミリーに取りに帰ってから、レンタカーを帰しに行った。車を返す時にはガソリンを満タンにして帰すのが常識だが、こっちのガソリンはやはり高い。リッター200円ちょっとする。

 乗船手続きを済ませて、待合でファミリーで作ってもらったおにぎりを食べながら乗船時間を待っていると、席の後ろに座っていたオバーちゃんの話が聞こえてきた。そのオバーちゃん母島のひとらしいのだけど「便利になったもんだよね〜私が若い頃は、東京から父島まで3泊4日かかってきたもんだよ、そんでもって父島から母島までは8時間かかったもんさ(今は2時間)」って。ドヒャー!って感じだ、それから比べりゃ25時間半なんて近いはずだわ。

 いよいよ乗船の時間が来て、僕らは船に乗り込んだ。すぐにデッキに登って桟橋を見に行くと。大勢の島の人たちが見送りに来ている。太鼓もでてきてまさに一大イベントだ。見送りの人の中にお世話になった、宿の境浦ファミリーのご主人や、ブルースカイビックホースのジローさんも来ていた。こちらが手を振ると気が付いてくれて、ず〜っと手を振っている。

島太鼓の演奏が終わって、ジャンが鳴る。 お世話になった人達も来てくれた。


 出航の合図のジャンが鳴り、汽笛が大きく二回鳴らされた。船が桟橋を離れて行く、「あ〜あもうお別れか〜」と少ししんみりしていると、今度は動き出した船を3艇のカヤックが追いかけてくるではないか。そしてその内の2艇がすぐ近くでいきなりロール!カヤックの底にはCOME BACKの文字が!船内からは「ワーワ〜」と歓声があがった。

あ〜桟橋から離れていく・・・ おお、カヌーで見送りか〜!


 でも見送りはそれだけで終わらなかった。島内の観光用のクルーザーがほとんどと言うほど出てきてず〜っと船の横に着いて併走してくるではないか。おまけにその中の一艇は大音量で加山雄三の歌を流しながら(笑)。でもそれがまたよくマッチしているのだ。さすがにジ〜ンとして暑いものがこみ上げてくるのがわかった。
 そしてその中の一艇がスピードを落としたと思ったら、乗っていた見送りの若い子たちが次々と宙返りなどをしながら海に飛び込んで見せてくれた。こんなに凄い見送りを受けたのは初めてだ。いくら観光で成り立っている島とはいえ、遊びに来てくれた人たちに対してここまで出来るのは凄いことだと思う。
 そのお見送りの船は少しづつ減って行き、最後の一艇が帰って行ったのは港を出港して30分もたって父島がはるか遠くに見えるようになってきたころだった。

凄いぞ凄いぞ、クルーザーの船団がお見送り! 30分もの間見送ってくれていたのでした。


 その後は部屋に戻って、島で撮ったデジカメの写真の整理や、今回新しく買ったDVDハンディーカムで撮ったビデオを見たのでした。帰りは何だかあっという間に東京に着いてしまったような気がした。もう少し船に乗っていたいまだ降りたくないという気持ちとは反対にどんどん小笠原丸は東京湾の奥深くへと入っていったのでした。

 機会があれば是非もう一度行ってみたい。出来れば今度は高速船で(笑)

おわり

今回遊んだ場所です!
クリックすると大きい地図が見れます。





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